2014年12月19日金曜日

リレンザ 用法用量

リレンザは小児・成人どちらも使用方法は同じである。

先日100kg超えの患者様が来られて、質問をされた。子供も大人も、ましてや自分のような体重の重い者でも用量は同じでよいのか?と。
リレンザの推奨は5歳以上であり、5歳平均は20kgであるため5倍の体重ではある。
問い合わせた所、年齢・体重によらず薬物動態が同等であるということだ。
勿論沢山使用したからといって効果が強く出るわけでもなく、保険適用でもアウト、
服用日数が少なくなると他人への感染リスクが高くなるので良くない、ということだ。

2014年12月16日火曜日

パーキンソン病 基本

・パーキンソン病・症候群とは


脳内黒質-線条体の異常から、ドパミンの放出量が少なくなっている。
ドパミンは運動機能に関与しているため、脳内のドパミンが減ることで手足が震えたり筋肉が固くなったりする。

・症状は

振戦・固縮・無動・歩行障害・うつ・幻覚・妄想・便秘

 


・治療薬

パーキンソン治療薬として外からドパミンを補うことが重要になってくる。
だが、ドパミンは血液脳関門を通過することができないため脳に移行できない。そこで、ドパミンの形を変えて脳に移行させ、脳内で代謝を受けることでドパミンへと変換させる。そのような薬としてレボドパ(別名:L-ドーパ)がある。

しかしながら、近年ではレボドパ単剤投与は副作用などの兼ね合いから少ない。

レボドパからドパミンへの変換に関わる酵素としてドパ脱炭酸酵素がある。
この変換は脳内だけでなく体(末梢)でも行われるのだが、レボドパが脳に到達する前に血管内でドパミンへと変換されるため、その分効果が弱くなってしまう。そこで、血管内などの末梢だけのドパ脱炭酸酵素を阻害する薬を併用すると、レボドパ自体の量が少なくても効果が出るようになり、副作用も少なくなる。

マドパー・ネオドパゾール:ベンセラジド製剤 血中濃度上昇早い・最高血中濃度が高い
メネシット・ネオドパストン:カルビドパ製剤 血中濃度上昇緩やか

2014年12月8日月曜日

脂質異常症治療 効果比較一覧

・LDL低下作用


HMGCOA還元酵素阻害薬 ★★★
陰イオン交換樹脂 ★★
フィブラート系 ★
ニコチン酸製剤 ★
EPA製剤 -


・TG低下作用

HMGCOA還元酵素阻害薬 ★
陰イオン交換樹脂 -
フィブラート系 ★★★
ニコチン酸製剤 ★★
プロブコール-
EPA製剤 ★

・HDL上昇作用

HMGCOA還元酵素阻害薬 ★
陰イオン交換樹脂 ★
フィブラート系 ★★
ニコチン酸製剤 ★
プロブコール 逆に下がる☆☆
EPA製剤 -

2014年12月6日土曜日

犬が死んだ話

犬が死んだ。実家にいた犬が死んだ。
17歳だったから、大往生だ。

ここ最近の冷え込みでめっきり調子が悪くなっていて、ちょくちょく様子を見に帰っていた。高齢でもう目も耳も鼻も効かなくなっていたけど、それでもヨロヨロと出迎えてくれたから、なんとなくまだまだいつまでも妖怪のように生きる気がしていた。

だけど、この日は様子が違っていた。


〜〜〜〜


SNSで、最後まで側に居てもらえて犬は幸せだったろうねなんて優しいお言葉をいただいたが、こんなのが飼い主の一人ということは、犬にしたら決して幸せでは無かったと思う。


というのも、犬を飼っているのに犬を食べたことがある。むしろイベントで犬食について特集したこともある。犬食は歴史や倫理や動物愛護など考えていくとその文化はとても深いのだけど、勿論犬にとっては悪でしかないし、愛犬家からは悲しむ権利なんて無いと言われるかもしれない。自分でもそう思う。そして勝手に悲しんでいる自分が、とても自分勝手だと思う。


自分勝手と言えば、昔から犬には自分勝手なことばかりしていた。


飼い始めた頃私はまだ小学生で体も小さくて、よく犬と一緒に犬小屋の中に入りこんでいた。勿論親には辞めなさいと怒られたけど、目を盗んでは一緒に寝ていた。きゅうきゅうの犬小屋で犬はちょっと変な顔をしていたけど、満更でもない感じだった。犬が丸まってる姿を真似して私も丸まった。


多感な時期を過ごした学生時代は、失恋したり親と上手く行かなかったりするごとに、悲しみに浸りこれ見よがしに犬の横に座って泣いたりした。犬はやっぱり困ったような変な顔をして、それでも犬小屋には入らずにずっと横に座ってくれていた。


とてもわんぱくなメスの、中型の雑種犬だった。わんぱく過ぎて良く脱走したり、狂ったように遠吠えしたり、猫やカラスと戦って血だらけになったりしていた。でも決して人は噛まず、近所のオバチャン達が勝手にジャーキーを買って会いにくるくらい愛想が良かった。


わたしが大人になって自由きままに暮らすようになってからも、実家に帰ると飽きもせずに尻尾を振って飛びかかってきた。
私は自分勝手だけど、犬は優しいやつだった。


〜〜〜〜


連絡を受けて急いで帰ると、グッタリとしている犬がいた。聞いたこと無いような変な声で、一定間隔で苦しそうに鳴いていた。呼吸が荒く、目も閉じられないのか瞼が痙攣していた。呼んでも撫でても反応しなかった。あと糞とか尿とか色んな液体を垂れ流していて非常に臭かった。

鳴き止まなかったから、毛布で体をくるんで膝の上に置いた。そしたら少し安心したのか、不思議と鳴き止んで、呼吸が静かになった。
膝の上が犬の体温でじんわり暖かくなった。湯たんぽのようだと思った。


仕事で疲れていたのでそのままちょっとうとうとしていたら、気付いたら死んでいた。目と口をだらんと開けたまま死んでいた。
あっという間に固くなって、目は閉じさせることが出来なかった。湯たんぽのような体もすぐに冷たくなった。
犬が死んだというのに、死んだことを考えるよりも、動物は湯たんぽよりも保温性が無いのかなぁなんて、そんなことを思った。

毛布でくるんだ犬をみかん箱に入れた。家族と斎場に持っていく話をした。




翌日仕事でどうしても一旦大阪の今の家に行かないと駄目で、後のことは任せて帰ることにした。
夜遅くて終電も無かった。しかたなく借りたバイクで深夜の街を走った。

今年一番の冷え込みで、刺すような寒さが痛いくらいだった。バイクで走りながら、死んだ犬のことを思い出していた。

散歩のときは、絶対に一歩前を歩こうとする犬。いつも競歩のようになった。
写真を撮ろうとすると凄く嫌がる犬。ブレた写真しか残っていない。



寒さで涙が出てきた。そしてさっきの湯たんぽのような暖かさの犬が恋しくなった。でも、その後の冷たくなった犬を思い出して、あの暖かさはもう無いのかと思うと、ふいに強烈に寂しく悲しくなった。なんだかどんどん涙が出たけど、流れていくままにした。

優しい犬だった。幸せじゃなかったかもしれない。でも私は自分勝手に、あの犬が好きだった。

2014年12月5日金曜日

糖尿病改善薬 SGLT2阻害薬あれこれ

・SGLT2阻害薬の作用機序


SGLTとは消化管と腎尿細管の上皮細胞の管腔側に存在する輸送担体のことである。
細胞内外のナトリウムの濃度差を利用してグルコースを細胞内に取り込む働きを持つ。
 

SGLT1…主に消化管におけるグルコースの吸収に関与しており、腎尿細管では近位尿細管遠位部に発現し、約10%のグルコースの再吸収に関与している。
SGLT2…主に腎の近位尿細管起始部に存在し、糸球体で濾過されたグルコースのおよそ90%をNaとともに再吸収している。

2型糖尿病ではSGLT2発現率が上がり、グルコースの取り込みが亢進しているため、このSGLT2を選択的に阻害する薬剤は2型糖尿病の治療に効果的である(1型糖尿病の適応はなし)

 

・SGLT2阻害薬の特徴

SGLT2阻害薬はグルコースの再吸収抑制により、尿糖を約300kcalカットする。それによって個人差はあるが1~2kg体重減少が見られる。

<適する患者>
・比較的若年で罹患期間が短い患者
・肥満傾向
・2型糖尿病
<不適である患者>
・痩せ傾向
・後期高齢者


・SGLT2阻害薬の注意

・体重減少・栄養失調起こりやすくなる。
・浸透圧利尿作用によって、頻尿が起こりやすくなる(2か月以内頻回)。頻尿は慣れてくることも多いが、脱水症状には注意が必要である。
・尿中に糖分が増えることによって、膀胱炎・性器感染症が起こりやすくなる(1か月以内頻回)


・SGLT2阻害作用の違い

52週投与で体重減少・HbA1C降下作用がある結果
カナグル>スーグラ>デベルザ/アプルウェイ他
1日1回の服用であるが、スーグラ、ルセフィ、デベルザ/アプルウェイの適用は朝食前か朝食後。
フォシーガの服用時点は決まっていない。
浸透圧利尿作用もある(150~200mL)ため、朝~午前の服用の方がいいと思われる。